海底2万マイル

YOUTUBEとVimeoに動画をアップしました。
2年ぐらい前に描いた絵をAdobeAfterEffectsに取り込んで擬似3D化したもの。

制作のきっかけはAdobeAfterEffectsの3Dレイヤーの機能を覚えたくなって、何か適当な材料がないかと考えた時にこの絵を思い出しました。
この絵は元々は、イラレでレイヤー分けして描いたイラストをレイヤーごとに印刷して手切りで部品として切り出して、間にスペーサーを挟み込んで、箱状の額に入れアナログの3Dイラストにしようと作ったものでした。完成はしたのですが、時間が経つと紙が湿気などでしなってきて思っていた感じにならなかったので3D化は諦めてしまったものでした。
で、今回デジタルムービーの中で3D化してみようと企んだのです。
Aeに取り込む時の、レイヤーを維持したまま取り込むことと、元絵と取り込む時のサイズの問題(ちょうど良いサイズで取り込まないと拡大したときにボケた感じになっちゃう)でかなり苦労しましたが、結局元絵のデータを拡大しておき、それを大きめのシークエンスに取り込んで、新しいシークエンスにするときに出力解像度に縮小して、3D化の作業をしました。
3D化の作業はまず各レイヤーを3dレイヤーに変え、Z軸を扱えるようにして、各レイヤーのZ軸上の数値をいじって奥行きに隙間を作ってゆきます。大体3Dの絵ができたら、これにカメラを設定してカメラを動かして絵を見る位置をどんどん変えてゆく感じでキーフレームを打ってゆきます。
途中から部分に寄って行くアップも作ってみたら、面白そうなのでさらに何箇所かアップで部分を拡大するようにしてみました。
前からデジタルで絵を発表するときに、画面で見る絵って全体像でしかみてもらえない感じがしていました。観賞者は画面に近付いても画面の画素が見えるだけだし、高画質でアップしていてもPCの拡大して見る機能は上手く出来ていないと思うのです。だから最近は絵を発表するときには、こだわって作っている部分は別に拡大画像も付けたりしていました。それで、こうやって強制的に見せちゃうと言うのも有りかもと思いました。
今回作ったものは3Dレイヤーの使い方のお試し版的なものですが、今後もっと発展させて、レイヤーにべつべつの動画を配置することもできるので、夢の中を散策するような不思議な動画を作る事も可能かなと思います。