YOUTUBEとVIMEOに動画「GRIDPOLIS」を投稿しました。
Music
Neptune by DOC
https://www.jamendo.com/track/128348/neptune
Time Displacement Map image from
movie METROPOLIS directed by Fritz Lang
前回コツコツとスケッチのトレースをしている間に浮かんだアイデアを試してみました。
アイデアの基本は、元になる動画を縮小してモザイク状に画面いっぱいに敷き詰めて、それに別の画面全体の1枚の動画を重ねれば、モザイクで描いた絵が動いているように見えるのでは?ということでした。
ただ単純に2枚の動画を重ねてもあまり意味はないですしデジタルアート的な物を作りたいので、以前使ったことのある時間置き換えエフェクトを使ってみようと思いました。このエフェクトはマップ映像の明るさを時間の遅れ進みに変える、実際には明るさに応じて数フレーム前後にずらす機能があります。画面全体を覆う動画をマップ映像にすることで、一コマごとに変化するモザイク模様と、モザイクによって描かれる画面全体の絵の両方が影響しあう、面白いものが作れる気がしてきました。さらに、画面全体を覆う映像にもモザイク処理を施し、2枚の映像のモザイクのコマ数を合わせてぴったり重ねてみようと思いました
ということで、どんな方法で映像を作るかは大体見えてきましたが、出来上がりイメージは何も思い浮かびません。そこで以前から撮り貯めた、いろいろな映像を当てはめて実験を始めました。
モザイクの元になる一コマ分の映像は、連続してどんどん色や明暗が変わってゆくものが良さそうです。しかし僕がよく撮っている映像は三脚を使った動きの少ないものが多かったので、カチッとした動きの良くわかるものを目指して、20秒ほどのモーショングラフィックを作ることにしました。
画面全体のマップ映像は、実験している間に実写で女性の顔がいいかなと思い、前に使わせていただいた94年前の映画「METROPOLIS」の中からいろいろな顔のアップを選びました。それと画面の中でモザイクが変化するのを見せるためのグラデーション画像とシンプルな形の画像も作ってみました。
大体1週間ほどで実験を終えて、材料もそろったのですが、全体をまとめるときにつまずいてしまいました。
最終的な出力は1920×1080ピクセルなのですが、モザイク模様を作る「ムービングタイルエフェクト」は元画像を何パーセントに縮小して何枚並べるかで指定する仕様で、マップ画像をモザイク化する「モザイクエフェクト」は画像全体をを何分割するかで指定するのです、この2つの共通項がなかなか算出できない、簡単な算数なのですが泥縄式にいろいろな数字を当てはめても上手く割り切れない。結局最後には40×40ピクセルを一コマの大きさに決めて、タイルの元映像を1080ではなく1000ピクセルにして最初の天地いっぱいの時には少し拡大して108%から始めることに落ち着きましたが、いまだにこの数字の出し方が解っていません。
もしかしたら、一コマの大きさを整数倍して、多少大きめの画像で作業して、最後の書き出しの特にカットするか縮小すればよかったのかも?と思うのですが、それは今後の宿題です。
もう一つの反省点は、YOUTUBEやVIMEOにアップした時に各サービスの仕様でリエンコードされるようなのですが、最初のモザイクの元映像を繊細に作りすぎていたために、縮小したモザイクのコマの細部がつぶれてしまった事です。ネットの状態で画質も変化してしまうので、今後はもう少し単純な絵柄にすべきかと思います。