Audio Spectlum 2


前回、最初に作った「Audio Spectlum」はエフェクトのお試し版、基本的に何ができるかを勉強するためのものでした。
で、今回は、その応用と見た目にもう少し繊細な工夫がしたい、ほかのエフェクトとどんな組み合わせができるのかをやってみたいと思っていました。
Adobe After Effectsの基本機能で、音楽データを可視化して利用する機能としては、Audio Spectlumエフェクトとオーディオからキーフレームを作る機能の2つぐらいですが、キーフレームが作れるのなら他のエフェクトの利き具合や物の大きさなどいろいろコントロールできるよね、というのが、このAudio Spectlumを作って研究してみたいところです。
最初は細かい部品作り。左右のチカチカは棒グラフを円のパスに沿わせ、大きな丸は折れ線グラフを円に沿わせエコーをかけ、中央の球は半円に沿わせた折れ線グラフを3D変形で360度回してエコーをかけ、バックの波は点にキーフレームで音楽に合わせて大きさを変えそれを横に動かしてエコー、できた点線を縦に動かしてエコーをかけ、みたいなことで様々な実験をしながら部品を作り、最後にそれをレイアウトしてまとめる感じで作りました。
部品を作る作業をしていていて思ったのは、今回使ったような曲調の音楽は、グラフにすると低音部のベースとドラムがほかの周波数に比べて異様に大きくなるという事、キーフレームもほぼ低音部のリズムの音の大きさの変化で出来てしまうという事。そうなると中・高音部の変化が絵的にはあまり見えなくなってしまうようなのです。そのため音楽の波長を編集できるAdobe Auditionのグラフィックイコライザーで低音部をほぼカットした曲をかき出しこれからキーフレームを作ってみたりもしてみました。
最終レイアウトは、曲を視覚化するという目的で考えてゆくと、ステレオの左と右のチャンネル(実際左右のキラキラは左と右、別のデータなのですが見た目ほとんど変わらないんですね)中高音部はセンターに、ベース音は紫色の玉を配置、などと考えたら、前作と同じようなレイアウトになってしまいました。
最初から最後までワンシーンで、細かくカットやシーンが変わったりしないのは音楽とグラフィックが同期して動いているのを楽しんで見てもらいたいからです。ミュージックビデオは音楽を売るための宣伝の要素があるので見ていて飽きてしまうのはまずいですが、これはもう少し普遍性のある音楽とグラフィックを合わせたアート作品的にしたいと思って作っているので、さぁ何が起こるかな?と思ってみている方には退屈な感じになるのは仕方がないかもと思っています。